違反建築物の解消について
建築基準法に違反した建築物のことを「違反建築物」と呼びます。これらの建築物は、安全性や防災上の問題を引き起こすだけでなく、都市景観を損ねる原因にもなります。本ページでは違反建築物について記載していきます。
1.違反建築物が発覚するきっかけ
違反建築物が発覚するきっかけは様々ですが、主なものとしては以下のものが挙げられます。
- 行政による定期的な調査・パトロール: 建築基準法に基づき、行政が定期的に行う調査やパトロールで違反が発覚するケースがあります。
- 建築主・設計者・施工者による自主的な発見: 建築主や設計者、施工者が自主的に法令違反に気づき、発覚するケースがあります。
- 不動産売買・担保設定時の調査: 不動産の売買や担保設定時に、建築士や不動産鑑定士が調査を行い、違反が発覚するケースがあります。
2.解消までの手順
違反建築物の解消には、以下の手順を踏む必要があります。
- 違反内容の特定: 建築基準法等のどの条文に違反しているのか、具体的に特定します。
- 是正計画の作成: 違反内容に基づき、どのように是正するかの計画を作成します。
- 行政への相談・協議: 是正計画を行政に相談・協議し、必要な手続きや書類を確認します。
- 是正工事の実施: 是正計画に基づき、実際に是正工事を行います。
- 完了検査の申請: 是正工事が完了したら、行政に完了検査を申請します。
- 是正完了報告書の提出: 完了検査に合格したら、行政に是正完了報告書を提出します。
3.12条5項報告とはなにか
12条5項報告とは、建築基準法第12条第5項に基づく報告書のことで、建築物の所有者等が、建築物の維持保全状況について定期的に行政に報告するものです。違反建築物の是正状況についても、この報告書に記載する必要があります。
違反事実の解消にはどのくらい時間がかかるか
違反事実の解消にかかる時間は、違反内容や是正方法によって大きく異なります。軽微な違反であれば比較的短期間で解消できますが、大規模な改修が必要な場合は長期間を要する場合があります。
まとめ
違反建築物の解消は、専門的な知識や手続きが必要となるため、まずは建築士等の専門家に相談・依頼してみてください。また、違反建築物を未然に防ぐためには、建築計画段階から法令遵守を徹底することが重要です。